読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ていねいにスラスラと

おかだ式計算プリントシステムの開発者のつぶやき

計算力は合成力なのを知っていますか?

「計算力」と言うと、ひとつの力のように思われるかもしれません。実は計算をするためには多くの力が複合的に発揮される必要があります。

 

方程式のような込み入った計算ではなく、簡単な計算でもくわしく見ると、けっこう複雑なのです。

 

たとえば、くり上がりのあるたし算で必要なのは

  1. 数字を読む力
  2. 数字を書く力
  3. 一桁の数同士の足し算ができる力
  4. 繰り上がりをメモするか覚える力
  5. 一桁の数同士の足し算の答えにさらに1をたす力


といった力です。

 

このうちの一つでも欠ければ、くり上がりのあるたし算はできません。どの力を発揮するかという順番も、問題によって変わります。

  

f:id:manabikata:20160831182417j:plain

 

数字の読み書きもやさしくはありません


できる人にとっては「数字を書いたり読んだりすること」は考えなくてもできてしまうことです。でも数字を知らない人にとっては話はまった違ってきます。

 

まず、「1」という記号と「いち」という音とが結びつかなければなりません。知らない人にとって、この二つの間には何の必然性もつながりもありません。数の意味も知らないし、自分の暮らしとはほとんど関係のないセットです。

 

大人の課題に置き換えるとすれば、

「今日から『 ξ 』という記号を『パメ』と読むことにしたから覚えておいてね」

と言われたようなものです。そう言われたからといって、明日の朝一番に

「さて『 ξ 』の読み方は何ですか?」

と聞かれても、あなたは即答出来るでしょうか?

 

子どもが数字の「1」が書けるようになるということは、あなたにとっての「これからずっと「『パメ』と聞いたら『 ξ 』という記号が悩むことなく書けるようになる」ということとほとんど同じです。

 

1から10までの数字が読めて書けるということは、こんな脈絡のない音と文字の組み合わせを10セットも丸暗記して、しかも悩まずに書けるとようになるということなのです。あなたは、すぐにできるようになる気がしますか?

 

人間とコンピュータの違い

コンピュータは、入力してセーブすれば消去するか壊れるまで忘れません。脈絡があろうがなかろうが関係ありません。一方、人間は脈絡のないことを覚えるのはむちゃくちゃ苦手です。ところが、自分の命に関わることや自分が関心を持っていることなら、ぐっと覚えやすくなります。覚えることに対して「どんな気持ちを持っているのか」が大切なのです。

 

自分の暮らしとのつながりや、興味がないことはなかなか覚えられません。無理に覚えさせようとすればするほど「覚えることに対する苦手意識」が強まるばかりです。

 

数字を覚える時に子どもの暮らしとの間につながりがあるとすれ「10数え終わるまでお風呂につかる」などと数えることでしょうか? その上、数えることには必然があっても、子どもの中に、「数字を書けるようになりたい」という気持ちが生まれる保証はありません。

 

そんな事情と関係なく、小1になればたし算・ひき算を習います。それまでにたし算ができるようになりたいと思えなければ、算数が嫌いになる可能性が高くなるのです。

 

学習時間を正確に測る意味

まなびばでプリント学習にかかった時間を測る理由の一つは「必然性や関心のない課題」を自分のことだと思ってもらいたいからです。「誰でもこの時間内でミス2個以内でできようになる時間」を基準にしています。日本語が話せて、普通に手が動く人であれば、練習すれば誰でも余裕を持ってできるようになります。

 

基準時間内にできなかったり、ミスが3個以上あれば「あなたはこのプリントを練習すれば、あなたの力はのびるよ」ということです。

 

「算数数学の計算について、あなたの実力はこれくらいだよ。そして、このプリントを練習すれば必ず力がついていくよ。練習するかしないかは自分で決めればいいけどね」という問いが浮かび上がります。プリントの内容には関係なく、取り組むか取り組まないのかが「子ども自身の問題」になります。

 

だから、プリントにはゆっくりていねいに取り組んで、時間を正確に測ることが大切なのです。

 

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村